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観光観光

2016.02.17

[宮古島]島尻マングローブ林
海の森で出会う不思議な生態系

writer : 砂川葉子

宮古島の島尻マングローブ林は、
宮古島で最大のマングローブの群生地です。
島尻マングローブ林
海の森と言われるマングローブに囲まれた水辺の遊歩道を
歩きながら自然観察することができます。
海水と淡水が入り混ざる水域に生えるマングローブという
亜熱帯特有の植生に触れながら、
干潟のアイドルと言われる「とんとんみー」や、
羽根を休める野鳥、干潟に生きる生物の観察をしてみましょう。

島尻マングローブ林に行く際にまずチェックすべきは干潮時間

島尻マングローブ林にお出かけになるなら、
まずその日の干潮時間をチェックすることをお勧めします。
干潮時間の2時間前後ぐらいだと、潮が引いて水位がないため、
マングローブ特有の植生や、
干潟の生物を観察するのにもってこいなのです。
干潮時間の2時間前後
また満潮時は、水の中から伸びるマングローブの不思議さと
雄大さを感じる風景を楽しむことができます。
満潮時
マングローブは、潮の満ち引きの時間帯によって、
雰囲気がまるで変わります。
ちっちゃい生物好きの私は、干潮時間をねらって出かけました。
この日は大潮で干潮時間は13時17分、私が訪れたのは15時過ぎで
泥干潟が比較的大きく見えていました。

島尻マングローブ林でヒルギ類を観察

マングローブは、川と海が繋がり、海水と淡水が混じり合う
泥土にはえる植物群の総称のことで、
「海の森」とも呼ばれています。
泥土にはえる植物群
水辺からすくりと植物が生え、根っこがひしめきあう様が不思議で、
まだまだ知らなかった亜熱帯の特有さを感じます。
宮古島には、ヤエヤマヒルギ、オヒルギ、メヒルギ、ヒルギダマシの
2科4種が確認でき、島尻マングローブではヒルギダマシ以外の3種が確認できます。
ヒルギ類は、塩分を排除する力を持ち、海水汽水で生きられるのです。
ここでは、比較的分かりやすい2種類を紹介します。
タコの足のように根っこが広がっていて、
葉の先端が尖っているのがヤエヤマヒルギです。
ヤエヤマヒルギ
小さなタコさんのようなものは、
これはオヒルギの花のがくです。
幼いヒルギ類
ひょろんと伸びた、まだ幼いヒルギ類。
マングローブは、果実の中の胚の一部が成長して胎生種子となり落下し、
川や海で漂流し漂着した場所で根・葉を出すのです。
漂着した場所で根・葉を出すマングローブ

島尻マングローブで見つける、可愛い干潟の生き物たち

この泥土をよーくよーくよーく観察してみてください。
潮が引いて泥干潟でみえるなら、暮らす生物を探してみましょう。
fushiginaseitaikei
ミナミトビハゼを発見!
沖縄では「とんとんみー」と呼ばれるハゼ科魚類で、
マングローブ植物が生育する河口域の泥干潟に生息する魚類で、
体長10cmほどです。
手のような胸鰭を使って、ぴょんぴょんと移動する様がとても可愛らしく、
ぎょろりと大きく飛び出た目玉がユニーク。
私の島では「ミンタ」と呼ばれています。
ベニシオマネキ
泥地に空いている無数の穴は、蟹の住処。
ひょっこりと顔を出すものの、人の気配や物音には敏感なようで、
ちょっとでも近づこうものなら一斉に穴の中へ。
今日は赤く輝く甲羅が宝石のような
ベニシオマネキに出会えました!
島尻マングローブ林の多種多様な植生と生態系は
とても面白く貴重で、
宮古島では市民団体を中心にマングローブ林を守る
取り組みが行われています。

パーントゥの里島尻散策もおすすめ

島尻マングローブ林は駐車場、トイレが完備の観光地ながら、
人気がなく隣のサトウキビ畑からさらさらと音がこぼれるような
静かな場所です。
時間があったら、島尻集落の散策もお勧めします。
島尻集落のマップ
島尻は国指定無形文化財である、パーントゥプナハと呼ばれる祭祀が
受け継がれている歴史深く、独特な雰囲気のある集落です。
パーントゥプナハでは、
キャーンとよばれる蔓を巻き付け、全身に泥を塗りつけたパーントゥ神が
島尻集落内を徘徊し、泥を道行く人や家や車に塗りつけて歩きます。
その泥を塗られると厄がはらわれ無病息災であると信じられています。
島尻購買店
集落内にある、島尻購買店では
様々なパーントゥグッズが販売されています。
また、島尻漁港からは神秘の島・大神島に渡る船が出ています。
島尻マングローブ林見学の後には、
パーントゥの里島尻を散策して、その文化にも触れてみてください!

スマートポイント

  • 島尻マングローブへは、池間島方面へ道中に立ち寄るのをお勧めします。
  • 島尻マングローブ林には干潮時間に合わせると、泥干潟に生息する生物を観察できます。また、満潮の時間帯では独特で雄大な光景を楽しめます。
  • 宮古島には、川満マングローブがあり、島尻マングローブよりは規模が小さいのですが、こちらも豊かな植生と干潟の生物に出会えるスポットです。

ライターのおすすめ

初めて訪れた時はハイシーズンにも関わらず人っ子一人も見えず、少々怖気づいてしまい、後日家族で訪れました。その時に出会った観光客は3組。まだまだ知られていない観光地ですが、面白い場所です。

砂川葉子

岐阜県出身、宮古島諸島のどこかの小さな島に在住。農業と民宿業、島興し業と並行してライター業にも携わる。

INFORMATION最新情報は、各施設の公式ウェブサイト等でご確認ください。

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