石垣島から高速船で約40分。西表島の北5.4kmに位置する「鳩間島」は、面積約0.96km・周囲約4kmと、八重山諸島にある10の有人島で最も小さな離島です。上から見ると楕円の形状で、中央部の丘陵にある灯台が唯一の目印です。
南部集落と「鳩間中森」が島の中心部
南部には、港に隣接する形で、島で唯一の集落がありますが、飲食店や商店は数えるほどで、季節によって営業形態も異なります。そのすぐ北側、島の中央部付近には、高台「鳩間中森」が広がります。島で最も高い海抜33.8m付近には「鳩間島灯台」が象徴的に立ち、隣にある復元された石造りの「物見台」からは、八重山の島々による絶景を楽しめます。なお、入口付近にある「友利御嶽」は、部外者立入禁止。
「屋良浜」などいくつかの天然海岸を巡る
島の東西南北に、それぞれ天然の海岸が点在しています。最も広い西岸の「屋良の浜」では、“鳩間ブルー”と呼ばれる美しい瑠璃色を堪能できます。また、夕陽スポットとしても定番です。北岸には、西側に「立原の浜」、北中央付近には「島仲の浜」。そしてなだらかに続く東岸では、「外若の浜」。さらに南下した島の東端には「船原の浜」と目白押し。いずれも景観の違いを楽しめます。
「夫婦岩」や「千手ガジュマル」も見逃せない
また、未舗装の外周路地には、いくつか見所も。屋良の浜近くの「夫婦岩」や、立原の浜隣の石積みは2011年に復元された「武士家跡」です。島仲の浜付近には、「千手ガジュマル」と「五兄弟ガジュマル」と呼ばれる巨木群もありますが、わかりづらいので島の人に案内してもらいましょう。その他、東部の竹富町指定の文化財・史跡「アンヌカー」という天然の井戸も見逃せません。