近年、“スージョ”という言葉が話題になるほど、若い女性にも大人気の大相撲。そのお膝元である両国では、年3回本場所が開催され大いに賑わいます。でも、本場所期間でなくても見どころはいっぱい。ちゃんこ鍋や下町グルメ、ここでしか買えないお土産や、歴史と文化。
東京の今と昔がギュッと詰まっているんです。今回は、大相撲の東京場所と国技館の楽しみ方、そして両国の町で特にオススメしたいスポットをご紹介しますよ♪
観光
2018.08.01
大満足の両国トリップ!
国技館で楽しむ大相撲ワールド
writer : 藤村秀樹
相撲を楽しむなら、聖地・両国国技館!
日本の国技である相撲。その起源を辿ると、すでに日本最古の歴史書「古事記」にそのルーツが記されていたといいます。つまり、1400年を超える歴史があるんです。その後、江戸時代に今日の基礎を確立した大相撲。現在、本場所は大阪・名古屋・福岡でも開催されていますが、やはり一度は聖地・両国国技館で楽しみたいですよね。JR両国駅から徒歩わずか1分。大相撲のみならず、様々なイベントでも利用され、親しまれていますが、国技館が賑わうのは、何と言っても大相撲・東京場所の開催期間。
東京場所は1月、5月、9月の年3回。特に5月、9月は気候も良く周辺散策にもベストです。チケットは、日本相撲協会公式販売サイト「チケット大相撲」で、本場所の約2か月前にから抽選、約1か月前から一般販売しています。千秋楽や土日祝は特に人気なので、早めにチェックしてくださいね。相撲気分を堪能するなら、以前はお茶屋さんと呼ばれていた相撲案内所で購入することもオススメ。お茶屋さん…、初心者には聞き慣れない言葉ですが、江戸時代には、大相撲・歌舞伎などで入場券やお弁当の手配を代行してくれるお茶屋制度なるものがあったのです。今でもその名残で、お茶屋さんと呼ぶ方も多いみたい。そんな相撲案内所が、本場所中は1Fに20軒並び、お食事やお土産など、きめ細やかなサービスでおもてなししてくれます。チケット購入の他、ご希望によって飲食物やお土産の手配ができるんです。相撲通になった気分を味わえますよ!
http://www.kokugikan.co.jp/
「歴史やチケットの入手方法は分かったけど、一体何時に行けばいいの? テレビで見るのは夕方だけど…」。意外と知らない方が多いですよね。実は、本場所中は朝8時に開門してるんです! その日によって多少異なりますが、一番下の番付「序ノ口」は8時半頃から取組が始まります。テレビでなかなか目にすることのない力士たちの戦いはフレッシュで熱戦続きですよ。未来の横綱をあなたの目で確認してくださいね。
楽しみ方は取組だけじゃありません! 横綱・大関以外は南門から徒歩で国技館に入ります。サインや握手はNGですが、大切な一番に挑む力士の表情を間近で見られます。「お目当ての力士を近くで見たい!」という方。幕内力士は午後2時前後に入ることが多いので、観戦前にスケジュールを立ててくださいね。
そして、気になるグルメ。国技館の2Fにはお蕎麦やお寿司など、ゆったりとお食事ができる「レストラン雷電」、人気のソフトクリームやおつまみを購入できる「国技館カフェ」があります。“食事はレストランでゆっくり楽しみたい!” “自分の席で食事しながら力士を応援したい!” お好みや気分によってチョイスしてくださいね。共に混み合うことが多いので、少々並ぶこともあります。「お目当ての力士の取組を見逃した!」なんてことにならないよう注意してください!
すり鉢状の館内。1階はもちろん、2階席からでもとても見やすくなっています。1階席で土俵に一番近いのが「砂かぶり」と呼ばれる溜席。その後ろが人気の桝席です。4人のスペースが鉄パイプで囲まれていますが、靴を脱いで座布団に座るとなんだか落ち着くんです。靴は後ろに収納があります。桝席なら、思い切ってお隣さんに声をかけてみてくださいね。隣同士が近いこともあって、お話しやすいんです。私も経験しましたが、相撲通の方だと取組ごとに色々教えてもらえますよ。相撲談議に花を咲かせましょう。また、ぜひ2階席の一番上にも行ってください。上から見下ろす土俵はホントに壮観なんです!
ただ残念ながら本場所中以外、館内は見学不可。レストランやカフェも閉店しています。ぜひ、チケットを購入して本場所ならではの興奮を味わってください!
スポット名:両国国技館
住所:東京都墨田区横網1-3-28
http://www.sumo.or.jp/
お目当ての力士グッズをショッピング♪
東京場所期間外でも、国技館の中には無料で相撲気分を楽しめる場所があるんです。まずは、1階にある売店。多彩なグッズが所狭しと並び、相撲ファンならずとも目移りしちゃいます。中でもオススメは、名物の「国技館焼き鳥」。冷凍で販売しているのはココだけなので、お土産にぴったりです。ほかにも、元力士の描くイラストが好評のマグネット、本場所の番付をイラストにした絵番付、お菓子など、バラエティー豊かな商品ばかり。特にマグネット・絵番付のイラストのクオリティはかなりすごかった! ぜひ、その目で確認して欲しい商品です。
スポット名:両国国技館内 売店
住所:東京都墨田区横網1-3-28(国技館1階)
電話番号:03-3625-2111
営業時間:10:00~16:00
休館日:不定休 ※お電話にてお問い合わせください。
入館料:無料(東京本場所中は、大相撲の観覧券が必要です)
http://www.sumo.or.jp/Kokugikan/shop/
意外と知らない相撲の歴史は、ここで確認
大相撲の歴史もしっかり堪能しましょう。続いては同じく1Fにある「相撲博物館」。こちらでは、化粧廻しや番付、錦絵など、相撲に関する貴重な資料を見ることができます。常設展示ではなく年6回の企画展示のため、何度も訪れる熱心なファンもいるみたい。歴代横綱の写真は常設展示されていて、大相撲の壮大なる歴史を体感できますよ。受付では「大相撲パンフレット」が¥100(税込)で販売されているので、お見逃しなく。相撲の歴史はもちろん、力士独特の作法や行司の役割など、分かりやすく説明されているので観戦時にも役立ちます。相撲博物館も売店も、本場所期間以外でも立ち寄れるのがうれしいですね。この日も平日にも関わらず、多くのお客さまで賑わっていましたよ。
スポット名:相撲博物館
住所:東京都墨田区横網1-3-28(国技館1階)
電話番号:03-3622-0366
営業時間:10:00~16:30(最終入館16:00)
休館日:土日祝(一部開館日あり)、年末年始、展示替など臨時で休館する場合あり。
(東京本場所中は毎日開館)※詳しくはHPをご確認ください。
入館料:無料(東京本場所中は、大相撲の観覧券が必要です)
http://www.sumo.or.jp/KokugikanSumoMuseum/schedule/
入口には力士と記念撮影できる顔出しパネルもありますよ。
JR両国駅前には力士の姿が。相撲の町に来たことを実感!
お土産もスイーツも充実! 「両国 國技堂」
相撲グッズと並び、両国名物のお土産として人気を博すのが國技堂の「あんこあられ」。あられの塩かげんと、餡子の甘さが絶妙にマッチしていて、力士たちも手土産に買うほど。カフェスペースの店内奥と2階では、「おせんべアイスのせクリームあんみつ(730円/税別)」をぜひご賞味ください。さっぱりとした風味の自家製バニラアイスに、細かいあられが混ぜ込んであって、食感グッド。ボリュームも満点ですよ!
スポット名:両国 國技堂(コクギドウ)
住所:東京都墨田区両国2-17-3
電話番号:03-3631-3856
営業時間:10:00~20:00(不定休)
アットホームな雰囲気で、ちゃんこを楽しめる名店
両国の夜はやっぱり「ちゃんこ」。相撲の聖地らしく、たくさんのお店がありますが、オススメしたいのが「ちゃんこ友路」。こじんまりとした店内は、1階にカウンターとテーブル、小上がり席、2階にはお座敷が。とっても気さくで仲睦まじいご夫婦が切り盛りされていて、初めてでも入りやすいお店ですよ♪
さまざまな味に進化を遂げるちゃんこ鍋。でも、こちらの味はとってもシンプル。昔ながらの味付けで、素材本来の旨みを見事に引き出しているんです。オススメはごまみそ味。18種類の具材が、特製ごまみそスープに絡んで絶品ですよ。中でも「トリつみれ」は美味! 単品で焼き鳥をオーダーするお客さまが多いのも頷けます。予約はコース・セットメニューのみですが、お酒メイン・お料理メインなど相談できます。お気軽に電話してくださいね♪
スポット名:ちゃんこ友路
住所:東京都墨田区両国3-24-4
電話番号:03-3631-4889
営業時間:17:00〜22:30 (L.O.22:00)
定休日:日・祝(東京本場所中、12月は無休、国技館イベントにより営業あり)
料金:「ちゃんこ鍋1人前」¥2,600(税別)※ゴマみそかポン酢が選べます。
その他、お刺身盛り合わせなど、一品メニュー多数。お得なコース、セット
メニューなど、HPをご確認ください。
http://www.tomoji.co.jp/
スマートポイント
- JR両国駅の構内には、力士の手形や歴代の優勝パネルが飾られてあり、相撲気分をいっそう高めてくれますよ。
- 「國技堂」はランチも人気。特に「カレー・ハッシュドビーフ合い盛り(900円/税別)」は、あの大関・栃ノ心関も愛する味なんだとか。
- 「ちゃんこ友路」のシメはうどん・雑炊のどちらか。その食べ方もお好みに合わせて提案してくれますよ。オーダーの際、お気軽に相談してくださいね。
ライターのおすすめ
相撲部屋もあちこちにある両国。部屋によっては朝稽古を無料で見学できます。間近で見る力士のぶつかり合いは迫力満点ですよ。ぜひ、各部屋のHPをチェックしてください。
藤村秀樹
エンタメ系フリーペーパーを経て、ライターへ。旅・グルメ・エンタメ、そしてお酒をこよなく愛する、中年独身ライターです。