昭和の味と人情と安さで、
時間を超える「思い出横丁」

新宿西口を出て小滝橋通りを左に向かうと、ガード沿いに昭和で時間が止まったような長屋が建ち並ぶ飲み屋街が見えてきます。それが新宿思い出横丁です。焼き鳥屋やもつ焼き屋が多いのは、戦後、進駐軍から調達した牛や豚のモツを利用した店が多かった名残。今では、居酒屋、そば・寿司、食事処、金券ショップなども増え、全部で80店舗以上にもなっています。昭和の時間を感じる懐かしい雰囲気が残る新宿のもう一つの顔。今や観光スポットとしても賑わっています。

カウンターだけの飲み屋が多い新宿思い出横丁。これだけ聞くと、中にはちょっと入りにくいと思わる方もいるかもしれませんが、この狭い空間が何とも言えない和みを与えてくれます。なぜか、お客さん同士がすぐ仲良くなれるのが新宿思い出横丁の良い所。素敵な出会いが待っているかも!?
最近では外国人観光客も多いので、異文化コミュニケーションの場にもなっています。

新宿思い出横丁の街並みを庶民の文化遺産として残すべく「街並み絵巻プロジェクト」というアート活動があります。東京工芸大学の学生らが参加し、新宿思い出横丁をあちこちスケッチして繋ぎ合わせ「街並み絵巻」を製作。展示物として巨大なのれんを製作したり、手ぬぐいやTシャツ、水彩画絵葉書の通販など活動は様々です。絵葉書はお店や店員さんの様子が描かれているスケッチもあるので、自分が行ったお店があれば写真とは一味違う思い出の品になりますね。

名物のモツや焼き鳥もいいですが、新宿思い出横丁には他にも名店と呼ばれる老舗があります。中でも、創業昭和28年うなぎ一筋の「カブト」や創業35年の蕎麦屋「かめや」はお勧め。呑みのシメに最高の蕎麦屋「かめや」は平日24時間営業で、行列ができるほどの人気店です。新宿西口入口から3分程歩けば、交差点に「元祖天玉そば」の看板があるのですぐにわかります。かき揚げの天ぷらと温泉玉子とのコラボレーションは絶品！